2017年04月05日

「時代」を表す era と period の違い


 拙著『中学レベルの英語で東京を案内する本』は、東京のいろいろな公園や散歩道を英語で紹介しています。
 現況の説明だけではなく、歴史的な背景も紹介しています。そのため、江戸時代とか明治、大正時代のことも出てきます。

 「中学レベルの英語で」ですから、もちろん英語で書かれていますが、その日本語訳や重要表現もあります。

 私は、この本の中で era period を区別して使いました。

 「江戸時代」を Edo Period と表し、「明治時代」や「大正時代」は Meiji EraTaisho Era としました。

 era period も「 時代」 ですが、 使い方に少し違いがあるそうです。 period は「 ある長さの特定の時代」を表し、 era は、ある君主や王が君臨した時代を指します。

 江戸時代には、多くの天皇や将軍がいましたので、period で表します。そして、明治以降は1つの時代に1人の天皇の時代で、明治、大正、昭和のように区切っていますから、era を使いました。

 よく、ネットやほかの本などでは、Edo period のように、Edo は大文字で始めても、period は小文字のままという表記を見ますが、固有名詞につながった普通名詞も大文字にするのが表記のルールです。
 ですから、例えば「新宿駅」も Shinjuku Station のように両方を大文字にします。

 本書は、ゆっくりとした音声の英語も無料でダウンロードできますから、シャドーイング学習などで覚えておくと、外国の人たちを案内するときに使えます。

 こちらからどうぞ。


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posted by 赤井田拓弥 at 09:58| Comment(0) | 英語で英文法

2017年04月04日

VOA ディクテーションモニターの一例(その2)


パワーアップリスニング』でVOAディクテーションのモニターの結果を、あと2人紹介しましょう。ディクテーションの正解率の推移です。

 グラフはクリックすると拡大します。

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 12月8日までは正解率が大きく上下していますが、その後は一定して上昇調です。下がった日でも、小さい下がり方です。

 このモニターさんの解答の傾向から、このたびの新刊本『ディクテーションのススメ』でも詳しく取り上げている「音声変化の現象」に惑わされている面があることが分かりました。

 特に「消失現象」つまり
ストレスの置かれない母音は消失する
という現象です。include clude と聞き取ってしまっているところがありました。
 
 また、
前の単語の語尾と次の単語の語頭が同じ子音の場合、前の単語の語尾が消える
という現象にも悩まされています。

 Officials say ... などです。

 このように見ていくと、ディクテーション学習は、自分の弱点がよく分かる学習法だとお分かりいただけると思います。

 次のモニターさんです。

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 この人は、ほぼ毎日、あるいは1日に2回、ディクテーションを行った、非常に熱心な人でした。

 グラフを見ると、今までの人たちと同じように、10回目あたりまでは激しい上下を見せていますが、そのあとは高いところで安定してきています。

 12月25日の2回目だけがストンと落ちています。この時、ご本人は次のようなコメントを添えて採点しています。

「この課題はなんだかとても難しく感じました。イメージが湧かなかったのです。だらだら時間をかけても堂々巡りのまま終わるような気がしてしまって、中途半端なまま答え合わせをしてしまいました。ちょっと不本意な結果です。」

 この人やディクテーションしたニュースをチェックしてみると、「堂々巡り」のイライラ度が伝わってくるような解答でした。

 例えば、an earlier disputes end a talks のように、an a があるのに複数形にしてしまったりという個所がありました。平常心の時はたぶん見直しで気が付くレベルです。

 例えば、自分に興味がないニュースとか自分の分野ではないニュースなどでは極端に正解率が悪くなることがあります。

 しかし、逆に言うと、こうした間違いをするということは、
「物理音声の認識」 から 「内容の認識」 に変化しつつある
ということですから、それだけ進歩したということなのです。

 ディクテーションは、このように
自分で自分の進捗がよく理解できる学習法
なのです。


 『ディクテーションのススメ』は、こちらからどうぞ。

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posted by 赤井田拓弥 at 19:26| Comment(0) | 英語で英文法

VOA ディクテーションモニターの一例(その1)

 
 以前に『パワーアップリスニング』(朝日出版社) という雑誌の執筆・編集を担当していたとき、VOA ディクテーションのモニターを募集し、一定期間、Special English (現 Learning English)のディクテーションをやってもらったことがあります。

 下のグラフを見てください。

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グラフは、クリックすると拡大します。

 11 月16日までとそれ以降とがまるっきり違った傾向を見せていることに気づかれることでしょう。

 このときのモニターさんは、「11月16日までは 聞き慣れない固有名詞が出てくると、文の構造自体がわからなくなることがあった」 と言っていました。

 文の構造自体を音声に惑わされていた状態だったのですね。

 これが11月19日を境に正解率のばらつきが見られなくなり、安定してきています。

 つまり、固有名詞と他の品詞との区別がはっきりできるようになったということです。

 ニュースに限らず、英語のなかで固有名詞の占める割合はそんなに多くありませんから、固有名詞と他の品詞との区別がつけられるようになるだけで、ずいぶんと気が楽になるはずです。

 こうなると、ディクテーションのたびに、文の構造や文法の再構築ができるようになり、楽しくなります。そして、ディクテーションに弾みが出てきます。

 そうすれば、正解率(つまり英語能力)がぐんと上がってくるというわけです。
posted by 赤井田拓弥 at 09:35| Comment(0) | 電子ブック

2017年04月03日

ウェブ上のディクテーション専用学習アプリで、正解率を自動的に判断!


 MustER というディクテーション学習アプリがあります。MustER は、ディクテーション学習専用に開発されたアプリです。

 ここです。

http://www.mustersns.com/muster/

 ディクテーションは誰でもすぐに始めることができますが、継続がポイントです。そして、こうしたディクテーション学習専用のアプリを使うことで、モチベーションを持続することができ、学習を続けることができます。


(1) 専用アプリによるスムーズな学習環境

 ディクテーション学習では、一度聞いただけでは聞き取れなかったり、覚えきれなかったりしたときに何度も同じ箇所を聞いたり、一時停止したりする必要があります。

 その操作が簡単かどうかでディクテーション学習の効率は大きく変わります。使い慣れた機器やソフトがあればそれを使ってもかまいませんが、MustER は音声を聞き直したり一時停止したりする操作がキーボードだけでできるようになっています。

 したがって、ディクテーション学習中にキーボードから手を離す必要がなくなり、より効率的に学習を行えます。

 また、答え合わせも自力で一語ずつスクリプトと合わせていくことも可能ですが、MustER を使えば一瞬で済むので、時間を大きく節約できます。また、間違えた箇所について、スペルミス、聞き漏れなどの分類もしてくれます。


(2) 豊富なディクテーション素材

 MustER にはディクテーションの素材が豊富に揃っています。多くの素材が難易度なども含めて細かく説明されているので、自分にあった素材を選ぶことができます。


(3) ユーザーのランキングでモチベーション維持

 MustER はユーザーが個人のアカウントを作成して学習するサービスで、自分が過去に行ったディクテーションの結果などを見ることができるので、学習を進めていけば成長を実感することができます。

 下の URL MustER へのリンクです。MustER では、「ディクテーションのススメ」のグループに登録することで、本書の第2章の練習問題と第3章の実践問題を無料で学習できるようになっています。

下記の URL から無料の会員登録をして、MustER を体験してください。

http://www.mustersns.com/muster/

 登録が終わりましたら、左上のメニュー「MustER Dictation Menu」から「マイページ」を選択し、一番下にある「グループ追加」内の本書『ディクテーションのススメ』をお選びください。

 左上メニュー「MustER Dictation Menu」から学習選択をお選びいただくと、本書の教材が表示されますので、行いたいレッスンを選び、学習を進めてください。


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posted by 赤井田拓弥 at 13:46| Comment(0) | 電子ブック

ディクテーションの正解率と TOEIC スコアとのあいだに相関性があるということは?


 これまでの記事で、過去に行った実験調査で、ディクテーションの正解率と TOEIC スコアのあいだには、非常に高い相関関係が認められたということを書いてきました。

 それがどういうことを意味するのかということについて、ちょっと書いてみましょう
 
 ディクテーションは非常に簡単で分かりやすい学習法です。簡単で、しかも直接の先生を必要としない学習法です。
 つまり、個人学習用のプログラムとして最適だということになりますね。

 ですが、個人学習用プログラムにたいした効果が見込めないのであれば、それを使って学習しても意味がありません。

 そこで、TOEIC を考案され、TOEIC の神髄を知っておられた三枝幸夫教授と私たちは、Voice of AmericaSpecial English (現 Learning English)を使って、検証を行いました。
 
 もし TOEIC スコアとディクテーション正答率との間に高い相関があるとすれば、VOA ディクテーション・プログラムは、TOEIC 同様、英語能力を正確に評価測定できることが証明されたことになると仮定してみたわけです。

 それと同時に、このプログラムを使って正解率と効果的に学習すれば、英語能力を伸ばすことができることが予測されます。

 つまり、ディクテーション学習を続けて正解率が確実に上がっていけば、TOEIC スコアも上がったことが類推され、同時に英語能力が上がったことが確認できるということです。


実験調査の結果


 調査のいきさつは『ディクテーションのススメ』という本に詳しく出ていますので省きますが、統計として十分に検証に耐えうる被験者の数と過程を経て出た数値は、次のとおりでした。


TOEICリスニングスコアとの検証結果
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TOEICリーディングスコアとの検証結果
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TOEICトータルスコアとの検証結果
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TOEICスコアとディクテーション正答率との相関係数

 相関係数は次のとおりになります。相関係数1は100%相関性があるということです。そして、0.5で「高い相関性が見られる」と言われていますから、下の数値がいかに高いかがお分かりいただけるでしょう。

ディクテーション正答率との相関係数

TOEIC-L(Listening)との相関係数:0.830
TOEIC-R(Reading)との相関係数:0.825
TOEIC-T(Total)との相関係数:0.872



 調査を指導した三枝幸夫教授も、次のように驚きの感想を述べられました。

 正直言うと、当初はこのような結果が出るとは思ってもみなかった。実験以前に何となく感じていたことは、ディクテーションというのは耳から聞いた英語を書き取るという作業を意味しているので、当然 Listening の相関が高く、Readingとの相関は無視できるくらいに低いのではないかと思っていた。


ディクテーションのススメ』は、こちらからお求めください。

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posted by 赤井田拓弥 at 11:59| Comment(0) | 電子ブック