2017年03月29日

[h] 音で始まる単語の前の冠詞が an になるケース


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 英語の不定冠詞は、続く語が子音で始まるときは a で、母音で始まる語が続くときは an になりますね。これは中学の最初に習います。
 
 ただ、母音といってもつづりではなく発音ですから、次のような語の場合は an ですね。

  an hour ← h- は黙字。
  an herb ← アメリカでは[アーブ]と発音するため。イギリスでは[ハーブ]と発音するため、a herb となります。

 ただ、新渡戸稲造がアメリカのジョンズ・ホプキンス大学で書いた『日米関係史』という論文の原題は、次のようになっています。
 
 The Intercourse Between the United States and Japan: An Historical Sketch

 historical は [h] 音で始まるのに、an が使われていて不思議ですね。

 Wikipedia に次のような説明があります。

 話し手や書き手によっては、次の単語が /h/ で始まり、かつその第一音節に強勢がない場合に「an」を使用する(an historical novel、an hotel など)[68][40]。『Merriam-Webster's Dictionary of English Usage』では a historic と an historic の両者が認められている。


 これによると、an historic sketch は大丈夫だけど、an history はダメということですね。history は誤答に第一強勢がありますから。


 上記の新渡戸稲造のタイトルで、もうひとつ注目するのが、intercourse という語が使われていることです。下の写真を見てください。ある本のコピーです。

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写真はクリックすると拡大します。

 戦後、いわゆる進駐軍関係の車が東京をどんどん走るようになったため、警察は英語の標識や掲示を出しました。その中には、ネイティブ・スピーカーたちの目を疑わせるような掲示や標識がたくさんあったようです。
 
 和英辞典を使って書いたのでしょうけど、intercourse は今では、性行為以外にはほとんど使わないようです。

 そのほかの掲示の例も出しておきましょう。
 「縦列駐車」の「縦」を vertical としたのでしょうけど、イラストのような駐車方法になってしまうのでした。

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写真はクリックすると拡大します。
posted by 赤井田拓弥 at 10:36| Comment(0) | 英語で英文法

2017年03月28日

スズキ・メソードと石井式漢字教育法、そして英語教育の相違点と共通点。


 バイオリン教育(今ではピアノも)に「スズキ・メソード(鈴木式バイオリン教育法)というのがあります。

 この教え方の特徴は、最初は徹底的に聞かせるだけに徹することです。ある練習曲を何度も何度も、母親といっしょに聴かせます。保護者には「なぜ?」と思う人も多いようですが、バイオリンを持たせたりピアノに触らせたりはしません。

 次に、練習している先輩あるいは同年配の子たちの様子を見せます。このときもまだ、実際の練習はさせません。

 そうこうするうちに、子供のほうから「教えてほしい」と言ってくるようになり、その時期を見計らって実際に教え始めるという教育のやりかたです。

 次に漢字のほうですが、従来、と言うか今でも、漢字は画数が少ないのがやさしく、画数が増えればむずかしくなるという考え方で、小学校でも上級に進むにしたがって習う漢字の画数が増えていきます。

 石井式漢字教育法はこの発想を捨て、年長であれ年少であれ、画数の多少に関係なく教えました。

 ただ、石井式漢字教育法がほかの教え方と違ったのは、ふつうは漢字を読ませると同時に書くことも教えますが、石井式は漢字を読ませるだけに留め、書かせなかったことです。そして、読めるようになる漢字の数を圧倒的に多くしたのでした。

 この2つの教育に共通しているのは、スズキ・メソードがリスニングから学習を始め、すぐには楽器を弾くこと(英語で言えばスピーキング)に進まず、あるところまで徹底的にリスニングの習得を推し進めていることで、石井式漢字教育法は、リーディングから学習を始めていることです。

 英語教育も、これと共通する側面があると思います。「10年も勉強してきたのに日本人はスピーキングができない」と言われ続けてきたせいか、特に昨今は、リスニングすらできないうちからスピーキング学習を始めようとしています。

 この記事も併せてお読みください。

 この学習法が失敗に終わるのか、画期的な成果をもたらすのかは、時間が教えてくれるでしょう。


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posted by 赤井田拓弥 at 11:29| Comment(0) | 生活英語

2017年03月27日

英語で英文法を学ぶということ ― they や their が単数形を表すケース

 Voice of America の Everyday Grammar という番組で英文法の学習をしましょう。やさしい、ゆっくりとした英語です。

 きょうは「Problems with Pronouns and Gender
」 というタイトルです。

 この記事「消えゆく3つの文法」も併せて読むと、もっと理解しやすいかと思います。they の使い方が出ています。


 スクリプトを下に示します。下のシークバーをクリックすると音声が流れます。5分42秒あります。

 音声が低いなと感じたら、左のスピーカーマークの「」で調整してください。




 When I was on the train yesterday, I heard someone say this: “Someone left their bag on the train.

 Can you find anything wrong with the sentence?

 If you looked in a traditional English grammar book, you would learn that the sentence should be, “Someone left his bag on the train.” The rule is to use the singular pronoun “he” when the gender of a person is not known.

 But, if you asked native English speakers if there is something wrong with the sentence, many would probably answer no.

 The pronoun “their” is generally plural. The speaker was talking about just one person. However, American English speakers use “their” and “they” as singular pronouns all the time in spoken English. They use it when the gender of a person is not known. They also use it when they do not want to say the gender.

 Writers also try to use both “he” and “she” to show they do not discriminate against females. They might also use “he/she” or “him/her” instead of choosing one singular pronoun.

 Another approach to this problem is to use a gender-neutral pronoun - a word that does not show gender. One place where these pronouns became popular is in virtual or online communities.

 In Sweden, two nursery schools have used the gender-neutral pronoun, “hen” since 2012. The Swedish government started using “hen” this year and added it to the official dictionary.

 A student organization at the University of Wisconsin recommends using gender-neutral pronouns like those in the following chart to respect transgender individuals.

 Teresa Schmedding is an editor at the Daily Herald Media Group and a member of the American Copy Editors Society (ACES.)

 At a recent meeting of the organization in Pittsburgh, she says some editors discussed the use of the pronoun “they.” Ms. Schmedding says some members were unhappy with the use of “his” or “her” in the stories.

 "Language is a constantly evolving thing and we need to evolve. ... It has become so common, in our language now, that people frequently use the singular ‘they’ all the time. My question is, what’s the harm?”

 Writers look to books like “The Chicago Manual of Style” for the rules. This book says to use a plural noun, if possible, and to avoid using the singular pronouns "him" or "her" when the gender of the subject is not stated.

For example, the sentence“Each student brought his or her book to class” would change to “The students brought their books to class.

 Ms. Schmedding says the most important thing for writers is to make the language easy to understand.

 “The overriding issue is clarity. We want people to understand what we are saying. So if people already understand when you use the singular they what you mean, why make up a new word?”

 A look back at the history of English shows that great writers used they as a singular pronoun. Chaucer, writing in the 14th century, used it, as did Shakespeare, Jane Austen, and George Bernard Shaw.

 Then in the late 18th century, grammar writers said they should not be used as a singular pronoun.

 Today, many English speakers are saying that, “if everyone uses it, they must be right.

I’m Jonathan Evans.


Words in This Story

singular - adj. showing or indicating no more than one thing

gender - n. the state of being male or female; sex

discriminate - v. to unfairly treat a person or group of people differently from other people or groups

gender-neutral - adj. a word or expression that cannot be taken to refer to one gender only

virtual - adj. existing or occurring on computers or on the Internet

transgender - adj. of or relating to people who have a sexual identity that is not clearly male or clearly female

copy editor – n. a person whose job is to prepare a book, newspaper, etc., for printing by making sure the words are correct


 この番組では、いろいろな文法用語を英語で覚えることができます。文法用語は、辞書で調べて、日本語での用語と併せて覚えておきましょう。
 
 『会話に活かす英文法を英語で学ぶ本』も、どうぞご活用ください。

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posted by 赤井田拓弥 at 10:26| Comment(0) | 英語で英文法

2017年03月24日

看板や標識で学ぶ「生活英語」― サンプル(その2)


「がけ崩れ注意 近づかないこと!」

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 unstable は「不安定な」という意味で、stable(安定した)の反意語です。
【例】This step ladder is unstable.「この脚立は不安定だ」

 cliff は「がけ」という意味で、cliffs のように複数形になっているのは、「このあと不安定ながけがいくつかあります」というような意味合いを含んでいます。

 stay back は、何か危険なものに対して近づかないという意味です。例えば、爆発物、熱すぎるもの、噛みつく恐れのある動物などです。

 テレビを見ている子どもたちに、「近すぎるから離れて」と言うような場合には使いません。このような場合は、Don't sit too close to the TV. のように言います。

この掲示の背景
 アメリカには、見渡す限り平地で 360 度水平線というような場所もあります。そして、アメリカは車社会で、私たちは、彼らはみんないつも遠くまで旅行していると思いがちですが、思いのほか、彼らは大きくなるまで故郷を出たことがない人も多いものです。

 また、非常に信じられないようなことかも知れませんが、こうした平坦な場所で生まれ育った人の中には、「物は高いところから低いところに転げ落ちる」という事実・常識を持ち合わせていない人がいたりするのです。

 このような人ががけのある場所に旅行した場合、がけの上の方にある大きな岩が、何かのはずみで転げ落ちてくるかもしれないという発想自体を持ち得ないことは十分に考えられることです。

 ですから、この写真のような警告の掲示が必要になってくるというわけですね。


 こうした看板や標識を使った生活英語の表現は、この本に出ています。

 今なら、無料です。

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posted by 赤井田拓弥 at 12:37| Comment(0) | 英語で英文法

2017年03月23日

45年が過ぎた。


 45年が過ぎた。1972年3月23日は、私の大学受験の日だった。経済的なこともあり、私は1つの大学しか受験しなかった。

 それまで聞いたこともなかったが、小倉には祖母の従妹が住んでおり、若松区には祖母の姉、私の大伯母、が住んでいるのだった。
 それでなんと、私の大学受験に祖母がついていくことになった。もちろん、それまで私がずっと「バァちゃん子」であったこともある。
 
 祖母の従妹の家に泊めてもらった。北九州の路面電車での乗り換えも無事にこなし、受験を終えた。
 受験後、もし合格したら新聞配達をしながら育英奨学生になる予定だったので、新聞社の奨学会にも挨拶に行った。

 生まれて初めてエレベーターなるものに乗ったのも、このときである。屋久島にはエレベーターなんてなかったし、中学や高校の修学旅行のときも、不安で乗ったことはなかった。

 高校時代の全国統一模試やそのほかの成績から、合格はほぼ見込めない状況だったので、受験が終わると、若松区にいる大伯母に会ったりしたあと、合格発表など見向きもせずに、鹿児島に帰った。

 合格するとは思っていなかったので、屋久島で「自宅浪人」をすることになるのだろうなと思いながら、祖母と鹿児島の吹上町にある先祖の墓参りなどをしているとき、大叔父(祖母の弟)に、「おめでとう、合格したってね」と言われてびっくりした。

 小倉の祖母の従妹の息子が、大学まで合格発表を見に行ってくれ、屋久島の父に電報を打ってくれたのだった。

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posted by 赤井田拓弥 at 23:15| Comment(0) | 雑文