2019年07月16日

アクセントの来ない語頭の母音は消失する。


 例えば、Excuse me. の excuse は -cu- のところにアクセントがある。なので、速く言うと、アクセントの来ない語頭の E- の部分は弱化し、[クスキューズ ミ]のように発音される。語頭[文頭]の母音の[エ]が消失するのである。
 
 話が飛ぶが、アメリカでは米をあまり食わないはずなのに、米の国(米国)という。なぜか。
 昔、外国名を漢字で書いていた頃は、アメリカを「亜米利加」と書いた。そして、ここでもアクセントの来ない語頭の「」が消失して「米国」となった。
  
 小麦粉を、私が子どもの頃は「メリケン粉」と言った。これも American flour が「アメリケン粉」と訳され、次第にアクセントの来ない「」が消失していったのである。
 
 頭は消失して薄くなるものである。私も例外ではない。


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posted by 赤井田拓弥 at 10:19| Comment(0) | 雑文

2019年07月12日

go と come の用法


 英語の gocome は、日本人がよく使い方を間違える動詞である。
 
 基本的には、話す相手を中心に考え、相手に向かって「行く」ときには come を使い、相手から離れて「いく」ときには go を使う。
 日本語では、相手に向かときにも、「明日君のところに行くよ」のように、「行く」を使う。
 
 ところが、鹿児島弁では、相手に向かうときに「来る」を使う。

 例えば、自宅に飲みに誘ってくれた相手との会話は、こんな感じである。

 相手: うまかきっなごが入ったでぉ、
     わげえで呑ん方をすっがぉ。きゅはばきもおらんで。
   「うまいきびなごが入ったから、オレの家で飲もうよ。
    きょうはカミさんもいないし」

 私: あ、そやよかなぁ。あとでくっでよ。
   「それはいいなぁ。あとで行くよ」

 「くっでよ」は「来るからよ」である。


 英語で Did you come? と言うと男性のほうに責任がありそうだが、Do you come? と言うと女性のほうにも責任がありそうな気がする。現在形は奥が深い。

 1977年のウィリアム・カット(William Katt)主演の映画『ファーストラブ(First Love)』を初めて見たのはアメリカにいたときで、そのときは Did you come? と言ったのだと思った。

 そして数年前、ネットでたまたまヒットして見ることができた。このとき、Do you come? と現在形で言っているのに気づいた。

 それで、「あぁ、そういうことだったのか」と理解できたのだった。

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posted by 赤井田拓弥 at 10:43| Comment(0) | 生活英語

2019年07月11日

「払う」の発音


 クラス会や学校の同窓会では、終わりに校歌を歌って閉会というのが定番である。
 去る日曜日、私の母校である鹿児島県立屋久島高校の同窓会があった。当然、最後に校歌を歌って締めた。

 添付の写真は、屋久島高校のサイトからのスクリーンショットである。

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実際のサイトは、ここ

 これは2番の歌詞で、「都塵を払う」にルビが振ってあって「払う」が「はらう」となっているが、実は「はろお」と発音すべきである。

 なぜか。この校歌の歌詞が文語体で書かれているからである。

 この歌詞がなぜ文語体なのかという根拠は、「高ければ」である。ここでは「高いので」という意味である。でないと、あとに意味が続かない。

 仮定の「もし高いのであれば」という意味にするのであれば「高からば」となる。

 文語体なので、もともとは「払ふ」だった。「払ふ」は「はらふ」とは読まない。「はろお」と読む。


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posted by 赤井田拓弥 at 10:16| Comment(0) | 雑文

2019年07月10日

「〜円からお預かりします」


 乱れた日本語としてやり玉に挙げられる代表的な表現として、コンビニなどで使われる「〜円からお預かりします」がある。

 この表現はどこから来たものだろう?
 昔、アメリカでドーナツ屋のバイトをしたことがある。留学生がバイトをやるのは違法だが、日本人が経営しているドーナツ屋さんから頼まれ、奥で作っているだけなら見つかるまいと思い、お金も入ることだしと、始めることにした。

 少し経って慣れてきた頃、経営者に「レジもやってくれ」と言われた。イミグレーション・オフィサーに見つかったらヤバいなと思ったが、おそるおそるレジに立ったりした。


アメリカでの釣り銭の渡し方

 アメリカでは、例えばドル50セントの買い上げで10ドル紙幣を渡されると、次のように言いながら釣りを渡す。

   OK, out of ten, three, four, five and ten.

 まず50セント渡して Three. と言う。つまり、買った金額の<2ドル50セント+50セント>でドルになる。そのあと、Four, five. のように言いながらドル紙幣を枚渡す。

 最後にドル紙幣を渡して、Ten. と言い、もらった10ドルにするわけである。
 
 この最初の OK, out of ten. の部分が、コンビニのシステムがアメリから導入されたときに英文のマニュアルに書いてあり、これをおそらく out of ... を「〜から」と訳したのではないか。「〜から」だけでは何のことか分からないので、「〜円からお預かりします」という日本語になったのではないか。

 そして、それがコンビニ開店前の研修で使われ、次第にコンビニの店員の口調になっていったのだろう。

と私は思っている。


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posted by 赤井田拓弥 at 11:37| Comment(0) | 生活英語

2019年07月05日

10年以上見続けてきた不思議な光景。

 
 私が利用する駅は、東京の西部八王子市の京王片倉(京王高尾線)という駅である。新宿方面から京王片倉駅に行くには、北野という駅を必ず通る。

 この駅で京王八王子に行く線と京王高尾線が分岐しているため、すべての電車は、この駅でしばらく停まる。

 この駅で、もう10年以上になるが、ある男を見かけている。週に3回は見かける。私が北野に7時頃に着く電車に乗っても、彼はいる。10時頃に着く電車に乗っても、彼はいる。

 彼が何をしているのかと言うと、電車の座席や網棚に残された(捨てられた)漫画本を集めているのである。もちろん、駅員ではない。スーツを着ている。

 ホームで待っているのだろう。着いた電車の先頭から最後尾まで足早に歩いて、漫画本が残っていないかチェックする。その電車のチェックが済むと、隣のホームに停まっている電車に乗り、今度は最後尾から先頭に向けて歩き出し、漫画本のチェックをする。

 こういった行為を、ほぼ毎日10年以上続けているのである。集めた漫画本は、おそらくブックオフに持って行って買ってもらっているのだろう。

 数年前までは、歩きながら小脇に数冊の漫画本を抱えていたようだったが、今ではそういった光景はまず見ない。人がネット(スマホやキンドル)で漫画を読み始め、紙媒体が激減したからだろう。


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posted by 赤井田拓弥 at 10:24| Comment(0) | 雑文

2019年07月04日

あちらの人とアポを取るには?


ある編集者と企画の件でツィッターのやりとりをしたことがある。
 こんな流れである。

編集者: 『健康は体質が9割〜食べ物も習慣も関係ない』
    という身も蓋もないが真実な企画を、
    企画倒れにしない著者を見つけたい。
        ↓
私: その著者には、死んだ私のばあちゃんがぴったりです。
    たばこも吸い、焼酎も飲み、朝早くから夜遅くまで、
    畑で這いずるように仕事をしていましたが、
    100歳まで生きました。呼び戻します?
         ↓
編集者: あの世のアポの取り方がわからないのですが、
    来月であれば割と都合はつきますから、
    できれば、弊社か近くの喫茶店にでも
    お越しいただきたく。
    こちらからお祖母さんのところへお伺いすると、
    帰りの手段がちと心配です。
         ↓ 
私: ふつうは、お盆の13日にお墓に迎えに行きます。
    そして、15日の夜に、またお墓に連れて帰ります。
    ですから、インタビューして本を書くとなると、
    夏のお盆のときだけですね。それ以外の時期は、
    私もアポの取り方は知りません。
         ↓
編集者: 今年のお盆に取材して原稿を起こし、
    来年のお盆にゲラの確認をしていただき、
    それを組み上げて最終校をご確認いただくとなると、
    これは長い編集作業になりそうですね。うぅむ。

 というわけで、この企画は流れた。


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posted by 赤井田拓弥 at 11:03| Comment(0) | 雑文

2019年07月03日

かごっま弁の敬語のバラエティ


 私は、生まれながらにしてバイリンガルである。

 私の家族は、私が生まれる前の年に、現在の鹿児島県日置市吹上町から屋久島に移り住んだ。

 私が思うに、屋久島弁にはあまり敬語がない。それだからか、祖母が屋久島弁を嫌った。なので、学校で級友たちとはふつうに屋久島のその地域の言葉で話したが、いったん家に帰ると、家族同士では鹿児島弁で話さなければならなかった。

 なので、私はバイリンガル

 屋久島弁にはあまり敬語がないようだが、いっぽう、鹿児島弁には何段階かの敬語がある。
 
 「どこに行くのですか」を、上から下へ並べてみよう。

  どけいっきゃっとでごわんな?
   → いちばんの目上の人に対して。

  どけいっきゃっとごわしか?
   → それなりに上の人に対して、丁寧に。

  どけいっきゃっとな?
   → 親あるいはよく知った近所の大人に対して。

  どけいっきゃっとね?
   → 同等に人に対して、女性版。

  どけいっとな?
   → 同等の人に対して、男性が言う。

  どけいっとね?
   → 同等の人に女性がていねいに言うとき。

  どけいっとか?
   → 同等あるいは目下の人に、男性が言う。
    「」は、かなりぶっきらぼう。

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posted by 赤井田拓弥 at 10:29| Comment(0) | 雑文