2018年07月24日

元旦と元日


 「元旦」と「元日」を使い分けられていない小説や本の記事に出会うことがある。
 ちょっとしたことだが、「元旦の夜に」という表現があったりするのである。そういった表現に出会うと、それまでファンの作家だったりすると、がっかりである。

 「」は地上(水平線上)に朝日が昇る様子を示す語とされる。つまり、「」のことである。早旦は「早朝」、明旦は「明日の朝」のことである。
 したがって、「元旦の午後」とか「元旦の夜」という表現は間違いである。


正月に出る月

 また、江戸期や明治維新前後を場面にした時代小説で、大晦日や正月に月が出ている設定になっているのに出会ったりするが、これは間違い。旧暦では、月末や月初めは新月で、月は出ない

 明治5年に改暦になり、新暦の明治6年1月1日になったときは、旧暦では12月3日に当たるため、三日月かほぼ新月。なので、人々が違和感を抱くことは特になかったらしい。

 しかし、その翌年、明治7年1月1日は旧暦では11月13日に相当し、満月に近かった。そのため、多くの人が「お正月にお月さんが出ているなんて」と不思議がったそうだ。


元年

 テレビで、ある芸人が「平成元年の1月3日に」と言ったのを聞いたことがある。しかし、平成元年に1月3日はない。平成元年は1月7日からである。
 同じように、昭和元年にも大正元年にも元日はない。天皇崩御の翌日から新元号になるからである。しかし、明治元年には1月1日が存在する。

 なぜか。

 慶応4年9月8日より明治に改元したが、「慶応4年をもって明治元年とする」としているため、慶応4年1月1日が明治元年1月1日になったのである。ただし、これは旧暦の1月1日である。

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posted by 赤井田拓弥 at 10:13| Comment(0) | 雑文
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