2018年07月18日

『郷ひろみのNew York Voice』― その2


 屋久島から鹿児島へは、通常、飛行機で35分程度である。

 その日は台風が近づいていることもあり、私たちが搭乗してエプロンに待機しているときから強風にあおられ、機体がぐらぐらと揺れていた。

 これでは離陸できないかと思えたが、とりあえず無事滑走して離陸。屋久島を出て内地(大隅半島)の上空にいたるまでは、そんなに揺れずにやや快適な飛行だった。台風の影響はなかったなと思ったほどだった。

 ところが、大隅半島上空に差しかかると事態は一変! 機体が揺れる、揺れる! グーッと降下して山肌が目の前に迫り「ああっ!」と思うと、またグーンと上昇して難を逃れる。が、上昇しながら、機体は横にスーッと流されていく。するとまた、グーッと降下して山肌に迫る。そして、上昇しながら流される、の繰り返し。

 キャビンアテンダントも「これは大した揺れではございませんので、皆さん、ご安心ください」とアナウンスするが、心なしか、その声も震えている感じ。

 あの日航機墜落事故からまだ2年ほどしか経っていないときだったので、さすがに、着陸までが長く感じられたし、肝を冷やした。私にとって、それまでの、そしてその後も、いちばん揺れてひどかった飛行体験であった。

 通常30分ちょっとで到着するのが、その日は1時間以上かかって、なんとか無事に鹿児島空港に着陸した。乗客みんなが拍手で喜びを表した。

 鹿児島空港から東京・羽田へは、機体が大きいし、台風からまだ遠いこともあって、ふつうの飛行だった。
posted by 赤井田拓弥 at 14:52| Comment(0) | 雑文
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