2017年04月03日

ディクテーションの正解率と TOEIC スコアとのあいだに相関性があるということは?


 これまでの記事で、過去に行った実験調査で、ディクテーションの正解率と TOEIC スコアのあいだには、非常に高い相関関係が認められたということを書いてきました。

 それがどういうことを意味するのかということについて、ちょっと書いてみましょう
 
 ディクテーションは非常に簡単で分かりやすい学習法です。簡単で、しかも直接の先生を必要としない学習法です。
 つまり、個人学習用のプログラムとして最適だということになりますね。

 ですが、個人学習用プログラムにたいした効果が見込めないのであれば、それを使って学習しても意味がありません。

 そこで、TOEIC を考案され、TOEIC の神髄を知っておられた三枝幸夫教授と私たちは、Voice of AmericaSpecial English (現 Learning English)を使って、検証を行いました。
 
 もし TOEIC スコアとディクテーション正答率との間に高い相関があるとすれば、VOA ディクテーション・プログラムは、TOEIC 同様、英語能力を正確に評価測定できることが証明されたことになると仮定してみたわけです。

 それと同時に、このプログラムを使って正解率と効果的に学習すれば、英語能力を伸ばすことができることが予測されます。

 つまり、ディクテーション学習を続けて正解率が確実に上がっていけば、TOEIC スコアも上がったことが類推され、同時に英語能力が上がったことが確認できるということです。


実験調査の結果


 調査のいきさつは『ディクテーションのススメ』という本に詳しく出ていますので省きますが、統計として十分に検証に耐えうる被験者の数と過程を経て出た数値は、次のとおりでした。


TOEICリスニングスコアとの検証結果
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TOEICリーディングスコアとの検証結果
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TOEICトータルスコアとの検証結果
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TOEICスコアとディクテーション正答率との相関係数

 相関係数は次のとおりになります。相関係数1は100%相関性があるということです。そして、0.5で「高い相関性が見られる」と言われていますから、下の数値がいかに高いかがお分かりいただけるでしょう。

ディクテーション正答率との相関係数

TOEIC-L(Listening)との相関係数:0.830
TOEIC-R(Reading)との相関係数:0.825
TOEIC-T(Total)との相関係数:0.872



 調査を指導した三枝幸夫教授も、次のように驚きの感想を述べられました。

 正直言うと、当初はこのような結果が出るとは思ってもみなかった。実験以前に何となく感じていたことは、ディクテーションというのは耳から聞いた英語を書き取るという作業を意味しているので、当然 Listening の相関が高く、Readingとの相関は無視できるくらいに低いのではないかと思っていた。


ディクテーションのススメ』は、こちらからお求めください。

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posted by 赤井田拓弥 at 11:59| Comment(0) | 電子ブック
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