2018年07月09日

虫の声を愛でる

 小泉八雲の作品に『草雲雀』という短編がある。草雲雀というのは、鈴虫やこおろぎのこと。
 次のように表現している。

 「非常に小さい電鈴の音のやうな、かすかな、かすかな銀鈴が波だち顫へるやうな聲で、部屋がいつぱいになり初める。」
 
 彼はイギリス人である。イギリス人なのに(敢えて「なのに」を使うが)、虫の声を愛でる心がある。
 
 なぜ「なのに」を使ったかというと、藤原正彦氏のエッセイに次のようなくだりがあり、イギリス人は虫の声を愛でるのではなく noise と捉えていると思えるからである。

 来日したイギリス人の友人を、藤原氏が自宅での夕食に招いた。食事中、庭の虫が泣き出すと、その友人が What's that noise? と言ったそうだ。

 noise は、「不快に聞こえる音」である。
posted by 赤井田拓弥 at 23:12| Comment(0) | 英語で英文法

同乗者を確認せずに

 我が畑の隣を耕作しているのは、70代のご夫婦。家が遠いので、車で来る。

 きょう、私よりも先に仕事を終えて帰っていったが、車が出て行ってから、奥さんが「お父さん! お父さん!」と叫んでいるので「どうしたんですか?」ときくと、「私を置いてっちゃった」と。
 
 別にけんかをして奥さんを置いていったわけではない。
 
 奥さんはいつも後部座席に乗る。ご主人は奥さんが乗ったものと思ったらしい。

 奥さんに訊くと「たぶん、家に帰り着くまで気がつかないと思うよ」だと。これで2回目だそうだ。

 ほんとうにしばらく(たぶん40分くらい)してから、ご主人が戻ってきた。話すのを聴いていると、ご主人が言うには「後ろのドアがバタンと言ったから、お前が乗ったと思ったんだよ」と。
 
 家に帰り着くまで、バックミラーを見たり話しかけたりしないのだろうか。
posted by 赤井田拓弥 at 10:45| Comment(0) | 農事通信